3月4日に開催された本 COE環境機関コンソーシアム交流会の様子

 東北大学生態適応グローバルCOE(GCOE)では、環境先進企業・行政・NGO・大学の間での交流・情報交換の場として、「環境機関コンソーシアム」を運営しています。昨年度の大盛況に引き続き、2011年度も本コンソーシアム交流会を3月4日(金)、本学片平キャンパス生命科学プロジェクト研究棟にて開催致しました。本会は学生委員によって企画・運営され、学生や企業・NGO・その他団体の関係者など80名を超える多くの方々にご参加頂きました。

 本会では、本コンソーシアム会長でバードライフアジア特別顧問の市田則孝氏が開会の挨拶を行い、竹本徳子GCOE特任教授が本年度の活動報告と今後の展望について述べた後、共同の研究活動や人材育成などに関する4つの活動報告と2つの講演が行われました。


活動報告

  • 1.田んぼ実習報告と今後の展開
  • NPO法人田んぼ代表 岩渕成紀氏
    本学生命科学研究科 占部城太郎教授
  • 昨年の本会をきっかけにNPOと本学研究科が連携して実施した共同人材育成(学生実習)の報告
  • 2. 生物多様性オフセット研究会報告
     /コンソーシアム今後のテーマと展望
  • (株)レスポンスアビリティ代表取締役 足立直樹氏
  • 生物多様性オフセットに関する海外の事例を日本へ導入する際、注意すべき事項を抽出・分析するために行う共同研究活動の報告


  • 3.企業緑化を対象とした生物多様性緑化
     ガイドライン作成
  • (株)竹中工務店技術研究所主席研究員 三輪隆氏
  • 企業が持つ土地を対象に、企業と生物多様性イニシアチブ持続的土地利用ワーキンググループとの共同で生物多様性に配慮した土地利用のガイドラインを作成する共同研究活動の報告
  • 4.エコキッズの取り組みの紹介
  • 宮城県環境生活部環境政策課 齋藤陽子氏
  • 県民や事業者の環境配慮行動を促進する県の方策「みやぎe行動(eco do!)宣言登録」の宣言内容を、具体的な削減努力に繋げるために実施した「見える化」モデル事業の報告

講演

  • タイガの森とアムールオホーツクプロジェクト
  • (財)地球・人間環境フォーラム 坂本有希氏
    (株)リコー 岸和幸氏
    国際環境NGO FoE JAPAN 野口栄一郎氏
  • 絶滅が心配されるアムールトラの生息域であるロシア極東のビキン川流域・北方林の保護と世界遺産登録を視野に入れ、環境NGO・企業・研究者などが連携して取り組むプロジェクト「タイガの森フォーラム」の活動紹介。2012年度「際フィールド実習候補地。
  • 「いきものがたり」プラネタリウム映像紹介
  • Think the Earthプロジェクト 上田壮一氏
  • コミュニケーションを通じて環境や社会について考え、行動する「きっかけづくり」を続ける非営利団体「Think the Earthプロジェクト」が2010年に製作した、生物多様性をテーマにした大型映像作品「いきものがたり」の紹介。なお本作品には本拠点リーダーの中静透教授やレスポンスアビリティの足立氏も監修協力している。

懇親会

報告・講演のテーマごとにグループに分かれ、学生らと参加者らで活発なディスカッションが行われた
企業やNPOなどの参加者と学生が熱心に質疑応答する場面が会場あちこちで見られた

 講演後は本拠点リーダーの中静透教授から、本拠点が中間評価で高い評価を受けたことや今後の方向性などが述べられました。その後、報告・講演のテーマごとに6つのグループに分かれ、学生と参加者らで活発なディスカッションを実施。続いて、ポスターセッションも含めた自由懇談会が行われました。会場では、学生と参加者が熱心に質疑応答する場面があちこちで見られました。企業やNPOなど多様なセクターに対する研究発表は、学生が一般向けのコミュニケーション能力を磨く良い機会となっています。

 また今年のポスター賞には、宮城県環境生活部による「エコキッズ」の取り組みが選ばれ、中静教授から記念品が贈られました。表彰された宮城県環境生活部の安藤京子氏は、「このような賞を頂き身に余る光栄。今後も若い学生や産学の発想を活かし、本事業を発展させたい」と喜びを語りました。最後に本拠点サブリーダーの 河田雅圭教授から「社会ニーズに応える環境人材育成を今後も進めたい」と挨拶があり、大盛況のうちに閉会しました。

本会は学生委員によって企画・運営された
本会を企画・運営した学生委員の皆さん


活動報告の講演者に聞く:
あなたにとって「環境機関コンソーシアム」とは?

岩渕成紀氏

新たな指標づくりに向けたネットワーク
/岩渕成紀氏(NPO法人田んぼ代表)

 複雑な問題を解くためには、多次元な視点を統合しながら評価していく新たな指標が必要です。 そのために重要な生態学者・経済学者・行政・企業・NPO・NGOなど多様な立場の方とのコラボレーションに、本コンソーシアムの意義はあると考えています。

足立直樹氏

普段会えない方との出会いの場
/足立直樹氏(株式会社レスポンスアビリティ代表取締役)

 普段会えない方とお会いできることが、本コンソーシアムの大きな魅力です。


三輪隆氏

業務のヒントとなるシーズやアイデアを得られる場
/三輪隆氏(株式会社竹中工務店技術研究所主席研究員)

 生態学に関連する産学官の多様な人材が集い、民間人も気軽に参加・交流できる快適な場です。いつも良い刺激と元気をいただいています。


安藤京子氏

さまざまな角度から、応援いただけ、ヒントをいただける存在
/安藤京子氏(宮城県環境生活部環境政策課)

 産学官連携の"助っ人"として、始めたばかりの本事業に、さまざまな角度から、応援いただけ、ヒントをいただける存在です。自治体として環境に対して何ができるかを模索する中、色々とご協力いただき本事業を発展させることができました