第57回生態適応セミナー (Aセミナー)

     
 

日時:7月6日(水曜日)15:30 –

 
  場所:東北大学片平キャンパス プロジェクト総合研究棟105
http://www.tohoku.ac.jp/japanese/profile/about/10/about1002/index.html
 
     

講師:菊池佐智子博士(生態適応GCOE助教)

     
  災害に強いまちづくりへの提案:屋上緑化の雨水流出遅延・抑制効果の定量化  
     
 

 人口と資産が集積した都市部では、流域における保水・浸透機能が低下し、排水能力不足による内水氾濫を増大した。河川の河道拡幅や下水道の合流改善等、大規模改修には費用、時間がかかり、早期に目標とする安全度に到達することは難しい。  もともと緑化の可能性の少ない場所に、植物を生育させる技術である「屋上緑化」には、「身近な環境を改善する効果」と「都市全体の環境の改善に寄与する効果」がある。ドイツでは、これら機能に着目して、脆弱な都市下水への多量の雨水流入による、都市河川の氾濫を防ぐため、屋上緑化の土壌部分に雨水を貯留して、雨水の放流に時差を作り出す、屋上緑化が多く施工されている。 そこで、本研究では、日本ではデータの少ない屋上緑化の雨水流出遅延・抑制効果の定量化を試みた。対象となる屋上緑化は、日本で多く施工されている薄層芝生植栽型屋上緑化とし、局所的集中豪雨を想定した実験を行った。そして、流量および流出遅延時間の計測、流出係数の算出、パネル内部の水分条件の違いによる流出特性の比較を行った。  セミナーでは、屋上緑化の特性や実験内容について解説し、効果の定量化により期待される成果について紹介する。