第58回生態適応セミナー (Aセミナー)

     
 

日時:7月15日(金曜日)15:30 –

 
  場所:東北大学片平キャンパス プロジェクト総合研究棟105
http://www.tohoku.ac.jp/japanese/profile/about/10/about1002/index.html
 
     

講師:中村和徳博士(生態適応GCOEフェロー)

     
  土壌生物の相互関係:ミミズ腸内細菌群集構造解析からの考察  
     
 

 農業の基盤となる土壌中では、土壌生物(土壌微生物と土壌動物)が複雑な生態系を構築し、生産・消費・分解活動を行っている。これらの生物間の相互作用は地力という形で人間の食糧生産に貢献している。土壌動物の中で大型貧毛類(ミミズ)は最も研究をなされている動物群である。ミミズは土壌の物理性・化学性・生物性に大きな影響を及ぼす農業上重要な土壌生物であり、それら影響の多くは土壌の摂食と排糞の際の微生物作用を介して行われると考えられる。しかしながらミミズ腸内における微生物との相互関係については不明な部分が多い。  そこで本研究では、我が国の優占種、Megascolecidaeの腸内細菌群集構造をLumbricidaeと比較しながら特徴を明らかにし、ミミズ腸内における土壌微生物の生態を考察した。これらの解析から、ミミズ腸内細菌群集構造はミミズ種特有に形成され、各ミミズ種と特定の細菌が腸内において共生関係を有していることが考えられた。  セミナーでは、ミミズの腸内細菌群集の特徴を解説し、ミミズと腸内細菌との関係を考察する。