第61回生態適応セミナー (Bセミナー)

     
 

日時:9月30日(木曜日)17:00 –

 
  場所:青葉山キャンパス生物棟一階 大会議室
http://www.sci.tohoku.ac.jp/ja/third/campusmap03.html
 
     

講師:武智正樹 博士 (岩手医科大学 解剖学講座)

     
  脊椎動物における頭部形態の発生と進化  
     
 

  脊椎動物は円口類と顎口類に分けられ、顎口類の冠グループでは摂餌器官として「顎」を進化させ、その形態を著しく多様化させてきた。またこの顎を構成する骨格要素は、哺乳類の進化の過程で聴覚器官の一部である中耳に取り込まれたとされる。このような形態的多様化にも関わらず、顎の中心的な構成要素は常に第1咽頭弓の神経堤細胞である。つまり、顎の進化は、神経堤細胞の分化と特異化に関わる種々の相互作用や発生プログラムの変化の過程として理解できる。本講演では、脊椎動物の顎の成立と進化を明らかにするため、我々の研究グループが行ってきた円口類のヤツメウナギや軟骨魚類のサメを用いた比較発生学的解析について報告する。また、一度獲得された顎装置からどのようにして哺乳類の中耳が進化したのかを解明するため、ニワトリやマウスを用いて神経堤細胞と鼓膜の間に生じる上皮-間葉間の相互作用の進化的変化に着目した比較解析を進めており、これらの研究についても紹介したい。