第74回生態適応セミナー (Bセミナー)

     
 

日時:10月19日(金曜日)16:00 –

 
  場所:東北大学 理学部生物棟1F 大会議室  
     

長田 直樹 助教(国立遺伝学研究所)

     
  ゲノムの分岐パターンから探る,歴史,種分化,適応  
     
 

 DNAから得られる塩基配列は生物の進化を探るうえで非常に有益な情報を持っている.近年の塩基配列技術の進歩により,これまでにない量の塩基配列情報が 手に入るようになったが,今わたしたちに必要とされていることは,これらの大量の情報をどのように利用するかという方法論と,それを用いて答えることので きる生物学的な質問である. 種間,種内の遺伝子(DNA断片)はほとんどの場合共通の祖先からの分岐によって派生したものであり,二倍体の同一個体から取った二つの対立遺伝子配列 も,異なる種から取った二つの遺伝子配列も過去の一つの祖先配列にさかのぼることができる.これらの過程は集団遺伝学ではコアレセント(合祖)理論として 非常によく研究されているものである.これらの理論を用いてゲノムから得られた多数の(遺伝子)座位のコアレセント様式を研究することによって,生物集団 がどのような歴史を経てきたのか,どのような遺伝子にどのような適応選択が働いたのか,二つの種はどのように分かれてきたのかなど,多くのことを推測する ことができる.本講演では霊長類や植物を材料にした発表者の過去の研究結果を交えながら,データの解析方法や理論の解説を行いたい.
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