© 東北グリーン復興コミュニティ All rights reserved.

NPO法人「木村秋則自然栽培に学ぶ会」理事長の清水敬太さん。

自然栽培で「幻のコメ」ササシグレを復活させ、ブランド米としての流通をめざすNPO法人

それは、20数年前の契約農家の勉強会がスタートだった。国内の米菓メーカーで唯一、国産米100%の有機JAS認定を取得している精華堂あられ総本舗(本社:東京都江東区)。1991年に米どころの宮城県大崎市に工場進出し、あられ・おかき・せんべいの製造を行っている。同社では原料となる有機米を確保するため、地元の農家に有機栽培への協力を仰ぎ、より美味しく安全な栽培方法を求めて、契約農家と勉強会を開いていた。

有機栽培の基本は無農薬で、化学肥料に代えて有機肥料を使うものだが、勉強会の中で有機肥料さえも使わない農法と出会う。それが“奇跡のリンゴ”で知られる木村秋則さんの自然栽培(無農薬、無肥料栽培)だ。実際に自然栽培で作った米をせんべいにしたところ、有機米のものより美味しかったという。

自然栽培は農薬や肥料を使わないため、農家にとっては経費削減になり、さらに水田と周辺の土壌や大気を良好にすることから、環境負荷の低減に結び付く。こうした特質を持つ自然栽培を、より多くの方の参加と知恵を結集して、社会運動として発信した方がいいのではないかという考えから、2010年にNPO法人「木村秋則自然栽培に学ぶ会」が設立された。

米を大別すると、うるち米ともち米になるが、農家にとってはうるち米の方が販路が広がる。「農家が生産者の名前で販売でき、ブランド化できるうるち米を作れるようにするのが我々の目的のひとつ」と語るNPO法人の清水敬太理事長。その品種としてピックアップされたのが、ササシグレだ。ササニシキの父に当たるが、いもち病に弱く、倒伏しやすいこともあって一般にはその存在が忘れられていった。しかし、ササニシキも食味だけはササシグレを超えられなかった。ササシグレは農薬や化学肥料を多用する農法と合わなかっただけで、自然栽培ならば昔ながらの美味しさを引き出せる。

そこで法人では、会員が自家米用に細々と作ってきたササシグレの復活に向け2~3年前から本格的に取り組み始めた。手初めに、廃止になっている銘柄を宮城県の産地品種銘柄として再設定してもらえるよう2013年10月に法人名で申請。今年年3月に、東北農政局により認められた。

法人では、申請の際に協力を得た県古川農業試験場からササシグレの原種を譲り受けて、10aに作付け。収穫した分は全て種もみにし、来年は加美よつば農協の協力を得て、種もみの量を増やす予定だ。そして2016年秋から飯米としての流通をめざす。“コメの貴婦人”と呼ばれたササシグレが、約2年後に食卓に上る。

 

田植え前に苗の様子を見る会員たち。 中央右の眼鏡をかけている方が“奇跡のリンゴ”の木村秋則さん。

田植え前に苗の様子を見る会員たち。
中央右の眼鏡をかけている方が“奇跡のリンゴ”の木村秋則さん。

夏に会員が集まって田んぼの草取りをした後、報告会などのイベントが開かれる。

夏に会員が集まって田んぼの草取りをした後、
報告会などのイベントが開かれる。

好天に恵まれた秋の一日。 たわわに実った稲を一株一株ていねいに刈りとっていく。

好天に恵まれた秋の一日。
たわわに実った稲を一株一株ていねいに刈りとっていく。

NPO法人「木村秋則自然栽培に学ぶ会」理事長の清水敬太さん。

NPO法人「木村秋則自然栽培に学ぶ会」理事長の清水敬太さん。

What do you think of this post?
ほっとけない! (1) 共感 (3)
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。
pamph_urato

浦戸諸島の生物

河田研では浦戸諸島の生物を研究の対象にしてきました。このページには、浦戸諸島の植物と昆虫のリストがあり、名前を調べられるようになっています。…

三陸復興国立公園の公園区域の変更(南三陸金華山国定公園区域の編入)について

環境省は、東日本大震災からの復興に向け、森・里・川・海のつながりにより育まれてきた自然環境と地域の暮らしを後世に伝え、自然の恵みと脅威を学び…

0326_1

20153/26

メディア掲載のお知らせ: チガノウラカゼコミュニティ

『TOKYO PAPER』につながる湾プロジェクトを紹介していただきました。 こちらでダウンロードすることができます。 http://w…

satoyume

さとゆめLAB SHOP:フカコラーゲンミスト/ジェル、ホイスターソース 継続販売決定!!

気仙沼の水産資源から新しい価値を創造するため、地元企業30社以上の知恵と思いを結集させた水産加工製品ブランド kesemo。 その k…

お知らせ:第19回海と田んぼからのグリーン復興プロジェクト

来月に開催されるうみたん会議のご案内です。 ******************************** 第19回海と田んぼからのグ…

ページ上部へ戻る