地元の個性豊かな生態系に目を向け、営みを考えていくことが災害にも強い地域づくりになる。


* グリーン復興 :地域の豊かさと強さにつながる生態系の回復力を助け、自然と社会が共生する復興。




<緊急的な施策例>

1.生態系のモニタリング

  1. 沿岸、河川、田圃、森林、島嶼など、被害をうけた生態系の変化の大きさや、残された生態系の豊かさを把握。生態系モニタリングの結果を復興計画に活用する。


2.生態系の回復力を助ける

  1. 生産環境および生物資源の早期回復のため、海や田んぼから人工物や有害物質を除去する。


3.生態系の能力の活用

  1. 生態系の力を借りて有害物質を除去し、海と田んぼを回復する。


4.被災家屋の再活用

  1. 利用可能な木材を、住宅建設・木質パーティクル・エネルギーへと、カスケード的に活用する。


5.地元の自然資源の地元経済での活用

  1. 地元産の木材を用い、田畑付きの木造復興住宅を、自らがつくる。



<戦略的な施策例>

1.生態系の機能を活用した災害のリスクを和らげる土地利用

  1. 沿岸の水田地帯は積極的に復元する。湿地の力を借りて、農地の地力を回復する。復元が難しいところ(海抜0m以下など)は、新たな自然再生の場(干潟、海岸湿地)としての利用も考える。

  2. 氾濫原や遊水池を設定したり、海岸の幅をとって湿地域(里湿地)を設け、災害のリスクを和らげる。

  3. オフセット、税制優遇制度(保全地役権等)、保険など、災害を緩和する土地利用に関する資金メカニズムをつくる。


2.流域全体の生態系からの恵みを低下させない防災・造成の配慮

  1. その土地の植物を利用して、自然を回復する。

  2. 海の自然の保全と良質な水源確保のために、適切な森林管理や土砂流出の少ない土地開発を行う。

  3. 海の生物資源や、生物の移動に配慮した建造物(鉄道・道路)を作る。構造物の可動性の確保、水の勢いを受け流す家屋など、津波・水害による浸水の流れを緩和し、自然と調和する建造物の工夫を行う。


3.生態系とその回復力を活かした、持続可能な営みの創造

  1. 地域の産業計画(農業、漁業、林業、観光、教育)を構想する際、地元文化と生態系の回復力を取り入れて営みを考え、共有し、合意形成を図る。生態系からもたらされる景観や、郷土の持つ文化的な価値を積極的に高める。

  2. バイオマスエネルギー、小水力など、小規模な自然エネルギーを利用し、集落のエネルギー自律性を高める。また地域のエネルギーである地熱の利用を推進する。

  3. 東北の豊かな食文化・地域資源を通して、復興と生物多様性の両方を支える他地域からの長期購買予約や投資などの、安定的な資金メカニズムをつくる。

活動目標

▼お問い合わせ先: 東北大学大学院 生命科学研究科  生態適応グローバルCOE支援室 担当: 岩渕・竹本

               〒980-8578 仙台市青葉区荒巻字青葉6-3  

               TEL: 022-795-3637 FAX: 022-795-3638

               e-mail: eco-gcoe@bureau.tohoku.ac.jp